こちらの記事では、色相・明度・彩度についてのそれぞれの違いや特徴について解説してます。
- 描いたイラストがぱっとしない
- いつも色選びに迷ってしまう
- 色の知識をイチから勉強したいけど何から始めたら良いかわからない
色選びは印象を決める上で大事な部分ですが、その中でも特に明度とはイラストにおいてものすごく重要な要素なので、そこを深堀りしてお伝えしたいと思います。
もちろん色相や彩度についてもどんな印象を受けるのかについて解説してますので、知っておくと自分のイラストの魅力を更にアップさせることも可能だと思います!
ぜひ最後までお付き合いください!
明度とは?
先程もお伝えしましたが、明度は色彩においてもっとも重要なファクターといっても過言ではないと思います。
皆さんはモノクロの写真を見たことがありますか?色や彩度は無くても写っているものが何なのか理解できますよね。例えば真っ暗の中で周囲に何があるのか分からないですし、光が強烈にあたり白く飛んでしまっていると、眩しすぎて何があるのかまったくわからないはずです。つまり、明度がなければそもそも色や彩度、どんなものなのかさえ判別できないということです。
この写真、色相や彩度の情報がなくてもこれが葉っぱでどんな形状をしているのかわかりますよね。
明度がいかに重要かお分かりいただけたでしょうか?
大学の授業でプロの講師の方も「明度コントロール」をしっかり行うことで、大崩しにくくなりまた見やすくなることで制作に迷いにくくもなる」と言っていました。
明度コントロールされていると非常に見やすくなり、どこに注目したら良いのか整理整頓され、自分が意図したテーマも伝えやすくなります。
つまり、明度も構図やレイアウトと同じように、伝えたいことをより伝えるために適切にコントロールすることが大切!
明度が高いと注目されやすくなる。逆に暗いと注目度が下がる。(逆光などはその逆のことが起きる)
明度差をつけることで、視線誘導が可能になる!
さらに明度とは明るい・暗いによって受け取る印象が違ってきます。
色彩心理学
- 白(明度100)
-
- 軽く感じる
- 柔らかく感じる
- 大きく見える(膨張色)
- 黒(明度0)
-
- 重く感じる
- 固く感じる
- 小さく見える(引き締まって見える)
囲碁の碁石、実は黒のほうが少し大きめに作られているってご存知ですか?理由は上記のように黒は小さく引き締まって見えるため、やや大きく作ることで見た目上同じに見えるようにしているわけです。
色相とは?
これは赤、青、黄などの色のことです。ちなみに色とは光の波長のことです。その波長の長さによって色が変わります。最も長い波長は赤、短いものは青となります。
空が青い理由:それは大気がディフェーザーのような役割をして短い波長である青の光を反射し拡散しているから。それによって空は青く見える。
夕日が赤い理由:夕方の時間帯になると太陽との距離が遠くなるため短い波長の光が拡散しきってしまい、長い波長である赤やオレンジの光が我々に届くから。
色彩心理学
- 暖色と寒色(温度)
-
色によって暖かそうに感じたり(赤やオレンジなど)、逆に寒そうや冷たそう(青や紫など)に感じる色があります。このように色によって温度の感じ方が変わります。
- 進出と減退(距離)
-
これは聞き慣れないかもしれませんが、色によって近くに感じるものと遠くに感じるものがあります。これは光の波長の長さによって変わり、例えば長い波長である赤は近くに感じ、短い波長である青は遠くに感じるといった具合です。よく遠くのものは青みがかっていると言いますが、そういった意味でも遠くに感じるわけです。
彩度とは?
これは色の鮮やかさを表すもので、いわゆる有彩色とよばれるものです。
彩度を上げることでより鮮明になりイラストがぱっと華やかになります。
意外かもしれませんが、実は彩度がもっとも高くなるのは「明度が中間」にある時です。理由は明度が高くなればなるほど白に近づいていき、逆に低くなるほど黒に近づくからです。
色彩心理学
- 彩度が高い
-
インパクトが強くなる
- 彩度が低い
-
インパクトが弱くなる
まとめ
おつかれままでした!これまでの話をおさらいすると、
- 明度=光の量ですが、この光の量によって受ける印象は大きく変わる! ・朝日を浴びるとリラックスする・暗い場所にいくと不安や恐怖心が生まれる・コントラストを強くするとドラマチックな印象になる・中明度で構成することで穏やかでまとまりある印象になる など。
- 色相には温度や距離の感じ方にそれぞれ違いがあり、色によって暖かく感じたり遠く感じたりするものがある
- 彩度はインパクトに関係していて、彩度が高いほどより目を引く印象になる
これまで色相・明度・彩度に関する基本的な知識をお伝えしてきました。とはいえ実際にその知識を自身のイラストに活かしていかなければせっかく覚えても宝の持ち腐れです。
なので一例ですが、僕自身こういう感じでイラストに取り入れてるよ。というものをご紹介しておきたいと思います!
↓↓↓
- このキャラを目立たせたいから明度を少し上げてみよう!
- 全体的にほっこりした温かい印象にしたいから、暖色をメインに使おう!
- インパクトが足りないから、差し色に彩度の高い色を置いてみよう!
こんな具合で使ってみてはいかがでしょうか?
このように知識を使い、自分が伝えたいものを表現する。
そうやって得た知識を自分の作品にアウトプットしていくことで、より作品のクオリティが上がり伝わりやすいイラストになっていきます。
せっかくイラストを描くのならちゃんと伝わる絵を描きたいもの。意図したものが伝わらないのは悔しいですよね。
もちろん今回ご紹介したものだけではなく、他にも構図など伝え方の技法はあります。少しでもより魅力的な作品になるよう、知識を貪欲に得ることは大事なことです。
以上、簡単ではありますが明度・色相・彩度のお話でした。最後までお読みいただきありがとうございます!
ぜひ役立ててみてくださいね。
他にも基礎的な練習や知識を解説している記事もありますので、ぜひ参考にしてみてください。